5年目教員の日々の学びと反省

学びは「はてな」から始まる、日々のくらしの中から見つけた「はてな」を記録するブログ。

新算研 オンラインセミナー 振り返り

<新算数教育研究会 第45回セミナー 振り返り>
(一日目)
 12月26日、27日に新算数教育研究会(以下、新算研)のオンラインセミナーがあった。一日目は学びっぱなし。授業力向上講座では、内容ベイスから資質・能力ベイスの授業を目指すために、子どもに問いをもたせるための発問や問い返しの工夫、教材研究の工夫などについて学んだ。
 ○なぜその教材(単元)を学習するのか、○その教材(単元)を学習するとどんなよいことがあるのか、またどんなことに役立つのかということを考えることは、これからの教材研究を行っていく上で大切にしたい視点だ。
 また、授業の組み立てでは、①目の前の子どもの実態をしっかり把握する。②授業へのゴールイメージをもち、終わりからはじめへ授業全体をデザインする。という二つのポイントを明示していただいた。これらもまた授業設計の参考としたい。
 午後からの清水先生による全体講演では、算数教育のこれまでとこれからについて概観し、学習指導要領改訂のポイント(中でも数学的な見方・考え方と数学的活動)などをもとに「令和の算数教育」のキーワードを概説していただいた。最後には、「数学を創る」という授業改善の視点もいただき、算数・数学教育についてより研究をすすめたいという思いが確かになった時間であった。
 続くミニ講演では、斎藤先生より、数学的な見方・考え方というキーワードをもとに、算数の本質に迫る授業づくりの基礎・基本についてお話をいただいた。「内容」の見極めと「方法」の進化、そしてそれらを授業へどのように位置づけるかといった斎藤先生ならではの講演が印象的で大変興味深かった。
 
(二日目)
 二日目は、各分科会にわかれ、支部提案の時間。まずは前半に新潟支部の発表を聞く。6年「比とその利用」の実践で、単元全体のデザインと授業構想図をもとに実践を行っているところが素直に勉強になった。実践の中身としては、A4コピー用紙が1回折った形がもとの形と同じに見えるのはなぜだろうかという課題で、白銀比を扱っているところや、同じく6年「拡大図と縮図」の前に本単元を扱っているところが興味深かった。白銀比というと、「A4コピー用紙をA3コピー用紙にするためには倍率をどうすればいいか」といった課題で和歌山大学教育学部附属中学校で実践が行われていたことを思い出す。
 さて、新潟支部の発表が終わり、後半には大阪市支部として「子どもの気づきでつくる算数授業の一考察」というテーマではっぴょうを行った。ぼくは、4年「小数のかけ算」で、主に模擬授業を行った。その後の協議や指導講評では、「感覚的な気づき」と「数理的な気づき」について、「直感」と「論理」を子ども目線で整理したような概念のように感じた、「数理的な気づき」というところがまだあいまいである、「数理的な」が示す範囲はどこからどこまでなのか、気づきを促すための教師の役割とは何か、などこれからの課題となる言葉を多くいただいた。そもそも発表自体もそうだが、オンラインでの模擬授業という経験も質疑応答の経験も、どれも今の僕にとっては貴重な体験ばかりであった。これに満足せず、もっともっと算数・数学教育について研究し、実践を積み重ねていきたいと思う。二日間楽しかった!!

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